20代後半になったら読んでもらいたい!人生の指標となる良本をご紹介!
2025年4月16日のブログ「人生の迷子の方必見!この本📚がアナタの人生を生きやすい未来へと変える「人生の道標となるべき良作本」をご紹介!」(https://makewill-corp.com/myfavoritebooks/)で古典哲学のオススメの本をご紹介しましたが、今回は違う視点の人生の糧となる本をご紹介したいと思います。
こちらのほうがより身近で分かりやすい内容でもありますので、お好きなものから読んでもらえると幸いです。
菜根譚
この菜根譚は非常に読みやすく、現代人でも理解がしやすく、人生における大事なことは何か?を非常に分かりやすく言語化されており、今でも私の人生の指標になっている良本です。
あいにく私が購入した本は文庫本化されていないのですが、こちらの本は文庫本になっているので、k¥持ち運びしやすいので電車の中で読んだりするのにも便利だと思います。
菜根譚とは?
『菜根譚』(さいこんたん/中国語: Càigēntán)は、明代の学者・洪自誠(こう じせい、号は菜根道人)によって著された処世訓・修養書です。
日本では明治末期に当たる時期に書かれた本で、こういった処世訓に関する本の中では比較的最近の出版物となります。
書名の「菜根」は「菜(野菜)の根」、つまり素朴で質素な生活を象徴し、「譚」は語りや話を意味します。
つまり、『菜根譚』とは「素朴な暮らしの中から得られる深い知恵の語り」という意味です。
儒・仏・道の融合
『菜根譚』は、儒教的な倫理観、道教的な自然観、仏教的な無常観をバランスよく融合させた内容です。
- 儒教:人とのつき合い方、道徳、誠実な生き方
- 仏教:欲望から離れた心の平穏、無常の思想
- 道教:無為自然、柔らかな強さ、退くことの知恵
この三つの思想が、現実生活でどう活かせるかという実用的な観点で語られています。
菜根譚の主な名言
・「花を植え竹を育てるのは、心が暇なときがよい。書を読み月を愛でるのは、静かな場所が最もふさわしい。」
→ 静寂と内省こそ、人生を深く味わう鍵であると説く。
・「賢く立ち回るより、愚直であれ。栄誉を傷つけず、辱めを受けても節を守れ。」
→ 世の中の波にのまれず、自己の節操を貫く姿勢を重視。
・「人の短を言うことなかれ。人に知られずとも、天知る地知る、我知る。」
→ 他人の欠点を暴いてはいけない。誰にも知られないつもりでも、天地と自分は知っている。
・「甘すぎる言葉には刺があり、よすぎる人には計りごとがある。」
→ 優しすぎる言葉には裏があることがある。良い人に見える者にも注意が必要。
こんな人におすすめ
この菜根譚は、すべての人に刺さる言葉がたくさん詰め込まれておりますので、おすすめはズバリ「全員」です。
これは私の個人的な意見も入ってくるのですが、人生観に悩んだり、正しい事とは何か?が段々分からなくなってくる20代後半あたりがより深く刺さると思っております(私自身、20代後半にはって読んでグサグサ刺さりました)。
20代後半になると、仕事をすることにも慣れてきて、社会とは何か?が分かり始めてくる時期だと思いますが、商売やビジネスでやっていいこと悪いことの区別が段々あやふやになってくることがあると思います。
ういった際に、誤った方向へ進んでしまう人へ元の正しい位置に戻す様に考える指標を与えてくれるきっかけとなりますので、私自身この本を読んで、明確に自分の中に柱ができたことを今でも深く覚えております。
『菜根譚』は、目新しい派手さはありませんが、まさに「菜の根のように噛みしめるほどに味わい深い」書だなとタイトル通りの本です。
時代や国を超えて読まれ続けるこの書は、現代人にも「しなやかに生きる」ためのヒントを与えてくれ、生きる為の意味と励みとなる言葉を与えてくれますので、ぜひ読んでもらいたいです。

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葉隠
『葉隠』とは、江戸時代の武士道を記録した書物で、佐賀藩士の山本常朝(やまもと じょうちょう)の思想を、弟子の田代陣基(たしろ つらもと)が1716年頃にまとめたものです。
正式には『葉隠聞書(はがくれききがき)』というタイトルなのですが、現代では葉隠の名前で読み親しまれております。
葉隠とは?
「葉隠(はがくれ)」とは文字通り「葉に隠れる」の意で、
木の葉の陰にひそかに身をひそめる、つまり、目立たず、慎み深く生きる武士の理想を象徴しています。
葉隠の主なテーマ
葉隠は我々日本人にとって日本文化や武士道に通ずる分かりやすい部分もあり、心の強さ、生き方の強さとは何か?を教えてくれる良本です。
常在戦場の精神:生を賭してこそ「真の忠義」
『葉隠』は、忠義を重んじる武士のあり方を徹底的に論じています。ただし、ここで言う忠義は、単なる服従ではありません。
「忠義とは、己を捨て、主君のために最善を尽くす覚悟のこと」
武士とは、主君のために命を投げ出す存在。しかし、その覚悟がある者こそが、日々の行動に迷いがなくなり、使命を貫けると考えられていました。
一日一生:今この瞬間を全力で生きる
『葉隠』には「一日一生(いちにちいっしょう)」の精神が流れています。
今日が人生最後の日だとしたら、どう生きるか?
「朝に死を覚悟すれば、その日一日は迷いのない素晴らしい一日になる」
という趣旨の文もあります。
これは、禅的な生き方にも通じ、現代の“マインドフルネス”に通じる思想です。
外見とふるまいを重視する美学
武士にとっては、「立ち居振る舞い、礼儀作法、衣服、表情までもが“生き方の表現”」とされました。
「口が臭ければ、それだけで信用を失う」
「目つき一つで、その人の覚悟がわかる」
こうした記述は、一見すると些細ですが、『葉隠』が重んじたのは、日常の積み重ねがその人の人格を形づくるという考え方です。
葉隠の主な名言
・「武士道とは死ぬことと見つけたり。」
→武士は、常に死を覚悟して生きることにより、却って生を深く生きることができる。それによって、迷いなく生きることができる。
・「人はたとひ七度倒るとも、八度起き上がるべし。」
→失敗しても、あきらめずに何度でも立ち上がる心が大事。
・「片思案の心にては、武士はつとまらぬ。」
→中途半端な考えでは、真の武士とは言えない。覚悟が全て。
・「思案にては及ばぬ事を、思案してしまうがゆえに臆病となる」
→考えても無駄なことを考えすぎて行動できなくなる。それでは武士は務まらぬ。
こんな人におすすめ
上記の様な名言からも分かる様に、現代人にも深く刺さる様な言葉がたくさんあり、時代を越えて現代の日本人の指標にもなる考え方が凝縮されております。
リーダーとなる人が読むのはもちろん参考にもなるのですが、この葉隠を読んでほしい人のおすすめは、こちらもズバリ「全員」です。
人それぞれの人生があり、答えは誰にも分かりません。
そんな中から、我々は最善の答えを求めて生きていくわけですが、未来が見えないからこそ迷いが生じます。
その迷いを消し去るヒントをこの葉隠から得られますし、自分が選んだ道を突き進む力を与えてくれる力を与えてくれるでしょう。

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幸福論
フランスの哲学者・評論家・教育者であるアラン(1868–1951)は、本名はエミール=オーギュスト・シャルティエ。
日常生活の中で感じたことや考えたことを短い随筆として発表し続け、その数は5,000本以上にも及び、「エッセイの名手」とも呼ばれています。
今回は、その中でも特に有名で私も20代後半に入って読んだ「幸福論(Propos sur le bonheur)」は特に読んでほしい本ですので、ご紹介したいと思います。
幸福論とは?
アランの幸福論は、自己啓発ではありません。
むしろ、“自己を啓発しない哲学”であるからこそ、力があるのです。
「こうすれば必ず幸せになれる」という答えは示されません。
しかし、「幸福とは自分の意志と行動によってしか得られない」という一点を、何度も異なる角度から、やさしく、しかし明確に語りかけてきます。
あなたがもし、「最近幸せを感じにくい」と思っているなら、今日から小さな“幸福の筋トレ”を始めてみてはいかがでしょうか。
アランはきっと、こう言うでしょう。
「幸福とは、ただ微笑みながら歩いている人がつくり出す空気のようなものなのだ」
アランが示す「幸福を作る習慣」
アランの主な考え方として、幸福をつくるためには小さな習慣の積み重ねが欠かせないという考え方があります。
その中でも代表的な習慣をご紹介します。
感情に流されず、姿勢を整える
落ち込んでいるときこそ、姿勢を正して胸を張りましょう。それが心の状態を変える第一歩です。
日常の中に“行動のリズム”をつくる
掃除をする、散歩をする、植物に水をやる——小さな行動が生活にリズムを生み、思考を前向きに整えていきます。
幸福な人のふりをしてみる
アランは「演技すること」を否定しません。むしろ、幸福そうなふるまいを“演じる”ことが、本当に幸福になる一歩だと語っています。
幸福論の主な名言
・「幸福とは意志の産物である」」
→幸福は与えられるものではなく、自分の意志によって“つくり出す”ものだ
・「幸福になる努力を日々の習慣にすること。それが人生の質を変える鍵d」。
→悲しみは放っておいても湧いてくる。しかし幸福は、訓練によってつくるものだ
・「楽しいから笑うのではない。笑うから楽しくなるのだ」
→悲しい時はあえて笑ってみせ、落ち込んでいる時は背筋を伸ばして歩く、何もしたくない時はとりあえず掃除をする
こんな人におすすめ
アランの幸福論のいいところは、「誰しもが幸せになりたいという願いを他力本願にするのではなく自力本願で考え方を変える事によって得られるもの」という根本の考え方がある様に、読んでほしい人はズバリ「全員」です。
特に、近年ではSNSが日常生活に浸透してきて、他人のキラキラした生活が自然と目に入ってくるようになり、自分と比較して落ち込んだり他人を羨ましがることもありますが、他人と比べること自体が無意味で、「幸福は自分の意志と行動の結果である」という自立した視点を与えてくれます。
また、日々の仕事や育児でストレスが溜まったり不安に感じることも多々ありますが、自分の行動や考え方ひとつで気分が変えることができます。
アランの幸福論は、「今この場所で今すぐできること」に意識を向ける大切さを思い出させてくれます。

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